修理工程1

ロレックスディトジャスト Cal.3135

Ref.16234 ローマンモデルです。

お預かりした時計は分解前に機能検査して
不具合箇所の特定と見積りをします。
分解は部品を1つ1つ双眼顕微鏡で
サビ、汚れ等を確認しながら行います。
自動巻きユニットです。
自動巻き回転錘に
ボールベアリングを使用していない為、
定期的な注油、お手入れを怠ると
自動巻きの巻上げ効率が悪化します。
磨耗した場合は回転軸の交換が必要です。
調速ユニットです。
ロレックスの精度調整はテンプアームの
マイクロスクリューを回して
慣性モーメントを変化させて調整します。
脱進機ユニットです。
アンクルのツメ石には
メービス9415エスケープメント専用油を
注油しています。
動力ユニットです。
手でゼンマイを巻いて異常に軽い場合は
香箱の中のゼンマイが切れている場合が有ります。
輪列ユニットです。
各ホゾにはメービス941、9010、9415
D-5を使い分けて注油しています。
部品の洗浄手順

①脱磁処理
②揮発油での手洗い
③当店で調合した洗浄液で超音波洗浄
④すすぎ洗い
⑤乾燥
文字盤は時計の顔なので、
細心の注意が必要です。
瞬時にカレンダーが変わる
ディトジャスト機構です。
ケース、ブレスは小傷落し
研磨仕上げします。

(補足)ケース、ブレスの小傷落としを標準で行うのはロレックスだけです。
ロレックスはデザイン、材質が均一で特定出来ますので承っております。
それ以外のモデルは材質、デザインが多種多様で彫、刻印、
が有るものやメッキ、梨地仕上げ、硬質コーティング等の特殊仕上げの時計は磨けません。

メーカーのオーバーホールの様に安易に
部品交換をすれば簡単なのですが、
どうしてもお客様の費用負担が増してしまいます。
当店ではその分、手間を惜しまず
お客様の御予算に合わせて
入念に部品調整させて頂きます。